栗の渋皮煮を作ろう!「失敗しない」作り方は?

今年も栗の季節がやって来ました。

去年の今頃、初めて挑戦した栗の渋皮煮。今年は去年の失敗を踏まえて、改良版レシピで栗の渋皮煮を作ったのですが、大成功しました。

失敗しないポイントと合わせて、栗の渋皮煮のレシピをシェアします。

栗の渋皮煮を作る。

エプロンいっぱいに収穫したように見せかけて、実は買ってきた栗です。

家の周りでも栗拾いをしたのですが、やっぱり虫食い・穴あきや腐っているものが多く、渋皮煮を作るほど収穫できませんでした。

産直市で、この量(1kg)で780円だったかな。去年は1kg500円のものを買ったので、今年は少し贅沢。でも、大粒の栗が多くて、嬉しいです。

では、早速栗の渋皮煮のレシピです。

栗の渋皮煮の材料とレシピ。

  • 栗 (適量)
  • 砂糖 (栗全体の半量)
  • 重曹 (15g〜適宜増やす)

1.虫食いや穴のあいた栗を取り除く。

少しもったいない気になりますが、意を決して捨てます(もちろん虫を食べても、タンパク質なので栄養価はいいと思うのですが、虫の食べた栗は硬くなっていたり味が悪い場合が多いです)。

2.一晩、水に漬ける。

鬼皮を剥きやすくするためです。

急いでいるときは、熱湯に10分ほど漬けて剥くこともありますが、一晩漬けたほうが剥きやすいです。

水に漬けている時に浮いてきた栗も、取り除いておきます。

3.渋皮を傷つけないよう慎重に鬼皮を剥く。

栗の皮の色が変わっているところに包丁を当て、栗の頭めがけて向いていきます。栗のお尻(座)の部分は固いのですが、全体を剥き終わってから剥くと、するんと剥けます。

研げていない包丁のほうが、栗の皮にひっかかりやすいです。

栗は、鬼皮が薄いものと厚いものがあります。これは剥いてみないとわからないので、初めの一剥きは、包丁を寝かせ薄めに鬼皮を剥きます。

中には、鬼皮は分厚いのに渋皮はとても薄い栗があります。厚い鬼皮を剥こうと包丁に強めの力を加えると、あっさりと渋皮まで剥いてしまうこともあるので、注意が必要です。

剥いた栗は、乾きやすく、乾くとひび割れの原因になります。剥いた後は、すぐに水を張った鍋に移しておきます。

4.たっぷりのお水と栗に小さじ1の重曹を入れ、火にかける。

栗を柔らかくするためとアクを抜くために、重曹で煮ていきます。

5.沸騰したら弱火にし、10分〜15分ぐらい煮る。

くれぐれも、沸騰させすぎないようにします。ボコボコと泡が浮くほどまで沸騰させてしまうと、すぐに栗が割れてしまいます。

煮崩れが怖いので、わたしは沸騰したら最弱火にしています。火加減は、使っているお鍋やガスコンロによっても変わると思います。

6.火からおろし、鍋に水を入れながら冷ます。

ざるを使うと、栗が崩れてしまうので、決して使わないようにします。

鍋に水を入れ、栗が触れるほどになるまで冷まします。鍋の中で栗が踊らないように、水道の水量は弱めにして、鍋肌に沿って水を入れていきます。

7.水を張った別のボールに栗を移す。

栗をひとつずつ丁寧に移します。爪で渋皮を傷つけることがないように、指の腹で栗を掴むようにします。

栗に衝撃が伝わらないよう、ボールの底辺りにそっと置くようにします。

8.渋皮についている太い筋を取り除く。

爪楊枝や竹串を使って、太い筋を取り除きます。

無理に取り除くのではなく、「取れかかっている筋を外すお手伝いをする」イメージです。

取れにくい筋があれば、また2回目3回目に回します。

筋を取った栗が乾いてしまわないように、洗って水を張った鍋に移しておきます。

9.4〜8の工程を繰り返す。

「傷つけないように。傷つけないように」が合言葉です。

4〜8の工程を最低でも3回繰り返します。

今年はすでに2回、栗の渋皮煮を仕込んだのですが、1回目は5回、2回目は7回繰り返しました。

アク抜きを終える目安は、渋皮の繊維が綺麗に取れたかどうかです。渋皮の繊維が取れると、栗の表面に綺麗な木目模様が現れます。

そうなるまで根気強く4〜8の工程を繰り返します。

水を張りかえるタイミングで、渋皮の筋を取ったり、繊維を取ったりしておきます。

繊維を取る場合は、指の腹を使い、栗のお尻から頭に向けて繊維に沿って撫でるようにします。力を入れてこすると、渋皮が破けてしまうので注意します。

栗によって、渋皮の繊維が取れやすいもの・取れにくいものがあるので、綺麗になった栗は順に水を張ったボールによけておきます。

10.重曹を入れず、鍋いっぱいの水と栗を火にかける。

アク抜きが終われば、今度は重曹を抜きます。

11.沸騰したら、弱火にし10〜15分茹でる。

沸騰した後は、アク抜きのときと同じ要領で、弱火にして茹でていきます。

12.もう一度、重曹抜きをする。

10と11の工程を繰り返します。

13.鍋に栗が浸るぐらいの水と栗全体の1/4の砂糖を加えて10分ほど煮る。

鬼皮を剥く前の栗全体の重さの1/4の砂糖を加えます。落し蓋をし、10分ほど弱火でふつふつと煮ていきます。

14.さらに、1/4の砂糖を加え20分ほど煮る。

くれぐれも、弱火で。

15.冷まして、1日置けば出来上がり。

わたしは、栗の全体の量の半量の砂糖かそれより少なめの砂糖で、ちょうどいいのですが、もし甘さが足りないと思うなら、もう一度砂糖を加えて煮てください。

後で、シロップを煮詰めてとろりとさせても美味しいです。

栗の渋皮煮、失敗しないポイント。

  • 鬼皮を剥く時、初めの一剥きは包丁を寝かせ薄めに剥く。
  • 栗を冷ます時、鍋肌から弱い水量の水を加える。
  • 栗を移動させる時、指の腹を使って丁寧に持つ。
  • 栗を煮る時、ボコボコとなるまで沸騰させない。
  • 栗の筋を取る時、無理に取ろうとしない。

一貫しているのは、とにかく「栗を傷つけない」ということです。

わたしは、木の実と思わずに生き物と思って、優しく扱うようにしています。

栗を移動させる時なんかは、「めだか」を水槽から水槽へと移動させているような気持ちでしています。

丹精込めて仕上げた栗の渋皮煮は、ねっとりと甘くて、秋しか味わえない贅沢です。


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